座間のレンゲ栽培米「まゆのつぶ」はレンゲを肥料にして育ったお米で、品種は「はるみ」と「キヌヒカリ」の2種類があります。コンセプトは「明日もまた食べたくなるお米」。このページではそんな「まゆのつぶ」の特徴を説明していきます。
「まゆのつぶ」と「レンゲ栽培」とは?
「まゆのつぶ」はレンゲを肥料にする緑肥栽培で育ったお米で、品種は神奈川県生まれの品種「はるみ」と県内でも長らく作り続けられ今では伝統品種となった「キヌヒカリ」の2つです。
「はるみ」は粘りと豊かな旨味が特徴で、「キヌヒカリ」は食べやすくさっぱりした風味が特徴です。どちらも肉や魚などのおかずを選ばない日常食の万能選手です。また冷めても美味しいのでお弁当やおにぎりにもおすすめ。
一方のレンゲ栽培は、マメ科の植物であるレンゲは空気中の窒素を地中に固定することができ、それをお米などの作物の肥料として利用する農法です。
元々全国各地、もちろんかつて当地座間でも広く行われていたものですが、水稲作型の早期化や化学肥料の発達により現在ではあまり利用されなくなっていきました。
しかし当園が未だに一部レンゲ栽培を残しているのには些末ながら理由があります。それについては続きをご覧ください。
「まゆのつぶ」の由来と座間の歴史
かつて座間は絹糸を生産する養蚕業で栄えた街で、かくいう当家も昭和末期までは養蚕農家でもありました。
また現在の座間市座間1丁目に所在する座間神社には、かつて「おかいこ」様を祀った養蚕社も存在しました(現在は伊奴寝子社(=犬猫神社)として残っています)
大変な苦労のなか繭の品種改良と生産に努め、当時の神奈川県から表彰されるほど品質優良で生産が盛んであり、今は亡き祖父や曾祖父たちも、近隣の集落へ生産指導に出向いていたそうです。
また同時に座間は県下においては有数の米どころとしても栄え、当時は県内最大の米の生産量を誇ったそうです。春にはレンゲが田に茂り、秋にはたわわな稲穂が広がっていたことでしょう。
先達が残した田畑は今も残り続け、当園も多くを引き継がせていただいています。だからこそ、できる限りかつてのレンゲ畑の風景も少しだけでも残していきたいと考えているのです。
そんなご先祖様たちが「繭のように」紡いできた歴史と想いに対する感謝と尊敬の念、それを未来へと継承して行きたいと言う細やかな想いをお米の「ひと粒ひと粒」に込めて、当園のお米は「まゆのつぶ」と名付けさせていただきました。
座間のレンゲ米「まゆのつぶ」のずずなし(横着)ポイント!
「ずずなし(=横着)」は当園の是でもありますが「まゆのつぶ」についても勿論その想いは健在。その主なずずなしポイントは以下の3つ!
その1 研がなくてOK
あえて精米行程を複数回に分けているため、ぬか残りが少なく、基本研ぐ必要はありません。一度だけ水でかるくサッと流すだけでOK
その2 漬け置きはどちでもOK
キヌヒカリもはるみも吸水性の高い品種のため、炊飯前に特別漬け置きする必要はありません。また予約炊飯のように逆に漬け置きしても大丈夫。炊飯器に入れる水の量で簡単に硬さ調整ができます。
その3 冷めても美味しい
お弁当やおにぎりなど、一度お米が冷えても、むしろ甘みが際立ち、一層旨味が増します。いつでも美味しく日常にぴったりのお米です。
目指すは明日もまた食べたくなるお米!
そんな「まゆのつぶ」が常に目指すのは「明日もまた食べたくなるお米」です。
お米は毎日食べるものだからこそ、「まゆのつぶ」は気取らずかしこまらずに自然と「明日もたべたいなあ」と思える日常のお米であって欲しい、そう考えています。
しかし目まぐるしく変化する現代社会では、常に目標を目指し改良を続ける必要もあります。だからこそ肥料設計や田植などの農作業はもちろん精米に至るまで全行程で常に工夫と挑戦を忘れないよう心がけ、私たちは慢心することなく「明日もまた食べたくなるお米」を「常に目指し続けている」のです。
時に「人は人生の3分の1を寝て過ごす、だから寝具にはこだわった方がいい…」と言う言葉はよく耳にします。でも実はこれって、お米も同じではないでしょうか? 泣いた日も、笑った日も、やっぱり美味しいごはんて幸せになります。
パスタでもパンでもなんでもある現代でも、いざなくなると何故かそわそわする…お米って不思議ですね。きっとお米の味は日本人のDNAに沁みついているのでしょう…笑
そんな毎日食べるお米だから、日常のお米だからこそ、ひと味だけ美味しくしてみませんか。
座間ゆたか農園のレンゲ栽培米「まゆのつぶ」を、日々の食卓にぜひ。